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HEDWIG AND THE ANGRY INCH☆東京大楽、三上博史 [ヘドウィグ、三上博史]

2005年7月。私はまた彼女に会うことができた。
鮮やかで強烈なインパクト、お下品で、可笑しくて、切なくて、苦しくて、めっちゃ可愛くて、
そして、抱きしめてあげたくなるくらい優しい目と声・・・

三上ヘドウィグ、その人だ。

たった2時間の夢なのに、心の底から笑い、泣く、そんな自分に会える。
東京大楽から一週間経った今でも、こうして思い出していると涙が出てくる。
自分でも不思議だけど、でも、どうしようもないくらい愛しくなる。

そして、いつも彼女には元気をもらえる。心の奥に温かいものが残る。
今はまだ泣いてしまうけど、きっと必ず私のパワーになる、そう思っている。
そんな彼女に会えたこの夏を私は決して忘れないだろう・・・


  
東京大楽から1週間、書き留めていたわけではないので細かな記憶は曖昧。
  違ってたら教えてくださいね。あの日に戻って、「今日」としています。 7/23 22:30
  ちなみに、めっゃめちゃ長いです。私の覚え書きなので、ごめんなさい・・・

観劇日: 7月16日、Zepp Tokyo、最前列左サイド
出演 :ヘドウィグ(三上博史)、イツァーク(エミ・エレオノーラ)、“THE ANGRY INCH”BAND

これまで、三上ヘド姉さんに会ったのは昨年の2回を入れて5回。
いずれも大阪、シアター・ドラマシティ。この会場は私は大好き。
大きくなくて、どこからでも見やすくて、舞台と客席が一体となりやすい。

そして、今回は最後の三上ヘドをこの目に焼き付けておきたくて、
大楽を観に東京まで行くことにした。場所はZepp Tokyo。しかも、最前列!
どきどきしちゃって、落ち着かなくて、珍しく早めに着きました。

待っている間にお茶でもしようとウロウロしていたら、
コスプレのお姉さん達もちらほら・・・皆さん、今からきっとご一緒ね!
なんだか、よろしくお願いしま~す♪という気分。(^-^)

今日が最後という寂しさはこの時も心の片隅にはあったけど、
でも、それ以上に今からヘド姉さんに会えると思うと、わくわくしていた。

上演中はヘドヘッド座布団をかぶらないようにとの注意書き・・・  

初めてのZepp Tokyo。
噂には聞いていたけど、舞台が高くて、少し距離がある。
中央奥は見えないな~。それと、首が痛くなりそう。 ← しっかりなりました
でも、私の大好きな左サイド。ゼブラベッドがよく見える席で嬉しい。
それと、1階の客席は全てフラットなんだね。首が痛くなろうとも、
トマトが飛んでこようとも、やっぱり最前列でよかった。

お前らが、気に入っても、気に入らなくても・・・ヘドウィグ!

大阪ではいつも右側前方の扉から入ってくる三上ヘド。
でも、今日は左側中央あたりから登場♪

仮面で顔を覆い、真っ直ぐに前を睨むように歩いてくる。
私のすぐ近くを通って、舞台にゆっくりと上がっていく。香水の香りが漂う。
場内はほぼ総立ちだ。大声援と拍手。皆さんの笑顔が輝いている。

いつものように、三上ヘドはマイク・スタンドを、ずず・・ずずず・・・
と引きずってきて、前を見つめて、すっくと立つ。
この時の客席がしーんと静まり返る瞬間が大好き!

そして、ヘドのマイクのダン!という音を掛け声に、ギターの演奏が始まる。
わ~っと会場はまた沸き返る。いよいよ最後のライブの始まりだ!!

♪TEAR ME DOWN♪ 始まった瞬間、熱いものが込み上げてきた。
今日も泣かされっぱなしの私です・・・

ロック・ミュージカルなんだけど、これはヘドウィグのライブ。
三上さんが「再演というより休憩を挟んだ新たなツアーという感覚、
すべてがずっと繋がっていたように思える」と言われていたように、
本当にそんな感じだ。昨年の6月から今日までずっと繋がっていた。
いや、おそらく、終わった今でも続いている・・・

ありがと!ありがと♪ほんと素敵なお客さん!

この時の彼女の嬉しそうな笑顔が大好き。
ほぼ全てのお客さんがスタンディング、そして、大声援。
きっと舞台から見ていても壮観だったに違いない。

この1年余りで、三上ヘドはもちろんパワーアップしてたけど、
ヘドヘッドの皆さんもパワーアップしていた。

昨年、初めて観た時は途中でのスタンディングもほとんどなかった。
でも、今年の大阪初日。ヘドの登場の時から会場は興奮していた。
その熱気は今も続いている。それは、三上ヘドにもきっと伝わっている。

そして、今日はいきなりお酒をぷわ~っと・・・かかちゃたよ~。(笑)
(今更ですが、これ、ジン?それとも、酒瓶の中はお水??)

笑ってでもいないと、な・い・ちゃ・う・か・ら!

これを聞くのも最後・・・ふとした瞬間に心をよぎる。
でも、それ以上に今ここにいる瞬間を楽しんでいる自分がいた。
それだけヘドウィグに今日も惹きつけられていた。

あなたはわたし、わたしはあなた・・・♪

♪THE ORIGIN OF LOVE♪はやっぱり好き。
今日も歌い終わった後、「あんたたちわかってるの?」と優しく笑う。
「キャッチアップよ、キャッチア~ップ!!」

ほんま、めっちゃ喋ってくれましたね。客席のつかみはもちろんOK!
手鏡光線のシーンもノリノリで「アメおばちゃん!」まで登場。大阪やないのに。
でも、嬉しい~♪客席も何度も大爆笑。私も思いっきり笑ってました。
「しーん・・・」「潮干狩り」も楽しそうで可愛い。自然に客席と一体化していた。

入国管理局!入国管理局!!

これを聞いてバンドの皆さんがわっと逃げる時、シュラはいつものようにズデデ!
と転んでましたが(大阪初日は本当に転んだのかと思っちゃったよ、
いつも方向が違ってておもしろい)、この日はほんまに凄いことになってたようで・・・
でも、私のところすらは見えなくて残念!転んだ拍子にギターをぶっ壊しちゃった?!
三上ヘドが笑いながら、ぼこぼこになったアコギを高々と上げてくれました。
「これヤフオクに出したら売れるかしら?12
万で!」って・・・売れるよ、きっと。(^0^)

♪SUGAR DADDY♪
総立ちの中、お尻ふりふり歩いていくヘド。んでも、ちょっと見えない・・・
最前列ってことは最後列になるので、思わず、通路の辺りに寄って見ました。
椅子に立ってる人もいましたね。もうなんでもあり!という感じ。
そしたら、なんと、会場にルーサーがいたんだよ!(^0^)
ヘドと嬉しそうに並んで立つルーサー。グミまでくれたそうです。
カー・ウオッシュはもうちょっと歩いて、若いお兄ちゃんだった模様。
「トラウマになるわよねえ」とまた言ってましたね。まったくもう!はははっ!

動かないで!GO♪

♪ANGRY INCH♪バンドの方達が立ち上がって、
「GO!」というのが好き。その瞬間、客席の皆さんも一斉に立ち上がる。
めっちゃ、わくわくする。今日はこの歌でも涙が出てきた。

そして、ゼブラベッドのところで煙草を吸うヘドウィグ。
その匂いが客席まで漂ってくる。

あなたたちはお客さま!わたしはヘドさま!!

今日は「ヘドさま」も気に入ってましたね。(^-^)
そして、私の大好きな♪WIG IN A BOX♪が始まる・・・

みんなで歌うところ、今日はダーリンは英語で歌ったそうです。
私はもちろん日本語で。既にスタンディング。泣きながら歌っていた。
今日はワンコーラスめを一緒に歌わずに(だったと思う)、
衣装替えに引っ込んでしまってちょっと残念。一緒に歌いたかったな。
それと、一度出ようとして引っ込んだ?タイミングが合わなかったのかな。

あんたたち、歌えるじゃない!

うん、歌えるよ!もう何度も何度も聞いたもの。
でも、何度聞いても、それでも心に沁みてくるのよ。(涙)

この後のヘビ・メタのとこは、最前列はもちろん水物が飛びまくり。
用意されたビニールで多少は防御したものの、そんなことはどうでもよくなってくる。
私の周辺は、わざわざ乗り出してかかろうとする方もいたくらい。

それから、トニーとの思い出を懐かしそうに喋るヘドウィグ・・・

♪WICKED LITTLE TOWN♪ヘド・ヴァージョンもやっぱりいい!
胸の奥がちくんとする・・・凄く、凄く、切ない想い。
物語は一気にヘドの苦しく切ない想いへと入り込んでいく。

正面からちゃんと愛してよ

・・・ヘドウィグが泣いている・・・
見ているこちらまで辛くなる、そんな光景が次々と繰り広げられる。

あくまでもこれは舞台の上でのお芝居だ。
でも、この場面でさえ、まるでライブの途中で自らをさらけ出して、
嘆き悲しむヘドウィグを見ているようだ。彼女の世界の中にいる。

「THE ORIGIN OF LOVE」出てくる自分の片割れ。
その片割れがトニーだと信じたヘドウィグ。
ウィグを外しベッドに泣き崩れる。

♪THE LONG GRIFT♪この歌も好き。
ヘドウィグが歌っているわけではないけど、切なさが溢れてくる。
彼女の気持ちを代弁しているような歌・・・

この時の客席は、水を打ったように静かだ。
みんなの目がベッドの上の三上ヘドに注がれている。
すすり泣く声に胸が締め付けられる。

悪くないわね、ここ、スポットライトの外・・・

♪HEDWIG'S LAMENT♪
♪EXQUISITE CORPSE♪

弱々しくて、哀しい声、そして・・・
嘆き、苦しみ、痛み、怒り、切ない想い、全てが爆発する。
まるで狂ったように歌いながら、舞台の上を歩きまわる。

髪をふりほどき、服を脱ぎ捨て、狂気の目でトマトを取り出し、
口に含み、握りつぶし、両手で荒々しく胸にぶつける。

そして、場面はトニー側に変わる。

今夜、彼女がどこにいるのかわかりません、でも・・・
みんながうーんっと静かに聴いてくれたら、
ひょっとしたら、この声が彼女の耳に届くかもしれません

♪WICKED LITTLE TOWN(Tommy Gnosis Version)♪
トニーが歌うこの曲。聞いているうちに涙が止まらなくなった。
彼の想いが溢れて私の心を揺さぶる。切ない魂の叫び。

♪MIDNIGHT RADIO♪この歌が始まってから、いや、終わっても、
涙が止まらなかった。どうしようもないくらいボロボロ泣いてた。
舞台や映画を観て、ここまで泣いたことなんて、今までに一度もない。

それくらい、心に沁み込んでくる。
この歌そのもの、そして、何より三上ヘドが。

Lift up your hands♪

夢中で手を高く掲げ、涙を拭くこともせず、顔はくしゃくしゃで、
胸が苦しくて、でも、ここにいられたことがそれ以上に嬉しくて、
大阪楽と同じで「ありがとう!」という気持ちでいっぱいだった。

そして、舞台の奥から三上さんが現れる。
照れくさそうなくしゃっとした笑顔。
客席からの拍手も声援も大きくなる。

何度も出てきてくれて、そして、アンコールに応えてくれた。

本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
もうそれしか、言葉が浮かびません。

カテコが終わっても、しばらく帰る気になれずにいたら、
舞台に字幕が映し出された。

出演者、原作者、スタッフの皆さんの名前が次々と流れる。                
いつの間にか、拍手が起こっていた。後ろを振り返ると、
ほとんどの人が残っていて、前を見て、静かに拍手をしていた。

それは、最後の最後まで続いていました。
それでも名残惜しくて、ぐすぐずしている人達が多かったと思う。

外に出てしばらくして、最後にドアが閉まる瞬間に中を覗いたら、
字幕が消えて・・・ああ、終わったんだと思ったら、

 打ち上げに
  向けて
  バラせ!

あ~、もう、最後の最後まで楽しませてくれますね。

名残惜しくビールを飲んで外に出ると、
皆さん達が夕暮れの中、楽しそうに佇んではりました。

ヘドヘッド座布団を頭に付けた人、コスプレの皆さん、
みんな飛びきりの笑顔♪コスプレの皆さんは撮影大会されてて、
私も思わず撮らせて頂きました。とっても楽しかった!

またいつか、皆さんに会えるでしょうか・・・
いえ、会えなくても、心の中にずっと残っているに違いない。

今日ご一緒させて頂いて、ありがとうございました!

そして、三上さん、ゆっくりと休養してくださいね。
これからも、ご活躍を楽しみにしています。 

WE LOVE HEDWIG AND THE ANGRY INCH  FOREVER!

   名残惜しくて帰らない人達・・・私もいつまでも一緒にいたかった


  最後まで読んでくださった方、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。


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sicca

詳細なレポ、思い出しながら読ませていただきました。
ありがとうござます!

本当に終わっちゃったんですねぇ・・・。
私はkanonさんと逆サイドでの大楽でした。
水のシーンは思いっきりかかりに行っちゃいました。
浴衣でしたが、別にいいや!って手を出して(笑)
あの瓶はジンかウォッカか・・・。

みんな、本当に名残惜しそうにしていましたよね。
ルーサーは人気者になっていましたし。
こんなに観客とステージの境界線が薄いステージってないですよね。
「本当に、ありがとう」とそれしか言葉が思い浮かびません。
by sicca (2005-07-24 20:20) 

kanon

siccaさん、読んで下さって、こちらこそ、
ありがとうございます!nice!もTBも嬉しいです。

浴衣着てはったんですね!きゃー、素敵!!
会場で浴衣姿をお見かけして、可愛いなあと思ってたんですよ。

うん、でも、ほんまに終わっちゃいましたね。
めっちゃ寂しいけど、でも、明日から頑張ろう!と思います。
勇気を出して、ルーサーとお写真を撮らせて頂きました。
コスプレの皆さまの記念写真とともに、今回の思い出です。
今も「ありがとう♪」の気持ちでいっぱいです。(^-^)
by kanon (2005-07-25 00:37) 

ゆたか

TB&コメントありがとうございました♪
うんうん♪と心ポカポカしながら拝読させて頂きました♪
みなさんと同じ時間を共有出来たんだなあと胸が一杯です。
そうそ、瓶の中身は勿論アルコールでは無くって、お水とスポーツドリンクと
2種類っぽかったです♪
また、お邪魔させて下さいね。
by ゆたか (2005-07-25 01:45) 

kanon

ゆたかさん、こちらこそ、TB&コメント、
ありがとうございます。
ポカポカして頂けて、嬉しいです。
みんな本当に同じ気持ちでしたね。^^
酒瓶の中身はやっぱりお水ですか・・・
そうですよねえ。 ← 最初、本物だと思ってた

また是非、遊びにきてくださいね!
by kanon (2005-07-26 00:44) 

mimipon

すごく詳細なレポですね☆
雰囲気がとても伝わってきて、色々思い出せます。
最後の最後、そんなコト書いてあったんですね。
本当に最後まで楽しませてくれますね〜

私もしっかりコスの人達の写真撮っちゃいました(^o^)
by mimipon (2005-07-26 23:40) 

kanon

mimipon、めっちゃ長いレポを読んでくれて、
そして、TBにnice!まで、ありがとうございます。
コスプレの方達はすっごく楽しそうでしたよね。
何度も撮影大会をしてはって、思わず撮らせてもらいました。
ダーリンは、ルーサーがお気に入りのようです。
あのお姿で電車に乗ってこられたのか・・・
やっぱりお車なのかしら?とあれこれ考えちゃった。
by kanon (2005-07-27 20:07) 

kanon

劇衆「漢組」さん、はじめまして。nice!ありがとうございます。


by kanon (2008-04-09 23:46) 

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