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映画☆明日への遺言 [映画]

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映画館の予告を見て観たいと思った映画、
「明日への遺言」を観てきました。 
明日への遺言公式HP

とてもよかったとか、泣けたとか、
そんな言葉では言い表すことができない。

心の奥底にそっと沁みこんでくる。
この作品に係わった人達の思いが伝わってくる、
本当にいい映画でした。


私は戦争ものは殺戮の様子がどうしても苦手で、
これまでずっと避けてきてたんですが、
この映画ではそういう描写はほとんどでてこない。
わずかに冒頭での実録の部分のみ。
その中には思わず目を塞ぐ場面もありましたが、
そういうものを途中では一切挟むことなく、
裁判という場面を通して淡々と事実を伝えていく。

  これはドラマではなく一つの記録です。
  こんなに難しい役はありません。

岡田資中将を演じた藤田まことさんの言葉。
この役を受けるかどうか、半年以上も迷ったそうです。
でも、これは藤田さんだからこそ、やれた役だと思う。
本当に素晴らしかった。

岡田中将の奥さま役は富司純子さん。おきれいですね。
ほとんど台詞はなく、裁判の傍聴席からそっと夫を見守る。
言葉はなくてもその表情からいろんな思いが伝わってくる。

  温子、連日法廷の傍聴ご苦労である、
  会話を交わすことは規定が許さぬが、
  私にはそなたの顔の表情の変化を見れば、
  其の意味は十分に通ずる。
  笑顔を交換するだけで結構結構。

パンフレットの中にも引用されている手紙の一節。
最後まで自分の信念を貫き、上官としての責任を取り、
若い部下達に日本の未来を託し、家族のことを想った。
そんな岡田中将の姿に胸が熱くなる。

今こうして後からパンフレットを読んでいるだけで、
また涙が溢れてきます。映画を観ているその時よりも
後とから思いが溢れてくるのは珍しい。

それと、この映画では原爆も含めて、
米国がとった無差別な攻撃を真っすぐに否定しながらも、
単純にアメリカ人の全てが悪いなどとはしていない。

勝った国も負けた国もそれぞれに人間としての苦しみがある。
だから、絶対に戦争はしてはいけない。

それこそが伝えたいことなのだろう。

アメリカ人弁護士役のロバート・レッサーさん。
敵国という概念を超えて、事実を基に平等に弁護する。
あの時代に実際にこういう方がいらしたと思うと、
人間て素晴らしいなと素直に感動してしまう。
優しくて、穏やかな笑顔が素敵でした。

他の俳優の皆さんもとてもよかったです。
エンディングに流れる森山良子さんの歌も素敵でした。

ねがい ねがい

アーティスト: 森山良子,斉藤ネコ,三好功郎
出版社/メーカー: Dreamusic 発売日: 2008/02/06 メディア: CD


60年経っても忘れてはいけないものがある。
伝えていかないといけないものがある。
そして、受け継いでいきたいと思うものがある。

機会があれば是非観てください。

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コメント 5

まぐろとわさび

戦争の映画は悲しすぎるのでどうしても見ることが出来ません。
藤田まことさんや富司純子さん・・・落ち着いた演技がより引き付けるのでしょうね・・・。
by まぐろとわさび (2008-03-16 02:47) 

kanon

まぐわささん、やんにゃんさん、Periちゃん、
nice!ありがとうございます。

★まぐわささんへ。
私も戦争関連の映画は観ることができなかったんですが、
この映画は観てよかったと思います。戦争の悲惨さだけでなく、
古きよき日本人の心や、家族の愛情、様々な人たちとの
心のふれあいが伝わってきます。
無理にはお奨めできませんが、機会があれば是非。
by kanon (2008-03-16 14:22) 

punchigoo

いい映画だったようですね。
機会があれば観に行きます。
by punchigoo (2008-03-16 18:17) 

kanon

ぽんたさん、こんばんは。ありがとうございます。
とてもいい映画でした。是非どうぞ!
by kanon (2008-03-17 00:46) 

kanon

魔女さん、nice!ありがとうございます。^^
by kanon (2008-03-22 10:45) 

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