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ABT「海賊」☆大阪7月27日 [舞台全般]

大津寄り道日記を書く予定でしたが、今週もバテバテ状態なので、
少しでも記憶の新しいうちにABTの感想をまずupします。

初めての「海賊」。ABT版になるのかな?
プティパ版を原振り付けとしたセルゲーエフ版だとか。
〈それが何かよくわかってないけど覚書として、汗〉

あらすじはこちらをどうぞ。http://www.japanarts.co.jp/html/2008/ballet/ABT/index.htm

abt-kaizoku-tit080527.jpg チケットぴあのHPより~ダンサーが誰かは??

 
音楽:アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ、オリデンブルク公爵
原台本:ジュール=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ、ジョゼフ・マジリエ
(バイロン卿の1814年作『海賊』に基づく)
振付・台本改訂:コンスタンチン・セルゲーエフ、原振付:マリウス・プティパ
演出:アンナ=マリー・ホームズ

指揮: オームズビー・ウィルキンス オペラハウス管弦楽団

<キャスト>
コンラッド (海賊の首領): マルセロ・ゴメス
ビルバント (コンラッドの友人): サシャ・ラデツキー
アリ (コンラッドの奴隷): エルマン・コルネホ
ランケデム (市場の元締め): ゲンナジー・サヴェリエフ
メドーラ (ギリシャの娘): ニーナ・アナニアシヴィリ
ギュリナーラ (パシャの奴隷): ミスティ・コープランド
セイード・パシャ (コス島の総督): ヴィクダー・バービー
海賊の女: サラワニー・タナタニット
オダリスク: マリア・リチェット、クリスティ・ブーン、ヴェロニカ・パールト
フォルバン: サラワニー・タナタニット、サッシャ・ラデツキー
その他、海賊たち、赤い服の衛兵、商人たち、市場の女たち、パシャの助手、黄色い服の女たち、
オレンジ色の服の女たち、赤い服の女たち、パシャの妻たち、子どもたち

指揮者の方とオケは前日の大津と同じでした。
菅が弱いのは仕方ないのかな?

その前奏も終わり、さあ幕が開く!という段階になってトラブル発生。
プロローグで使用する船が上手く動かなかったようで、なかなか幕が上がらない。
慌てた日米入り混じった叫び声が幕の奥かソデの辺りから漏れてきました。
緊張していた客席からも思わず笑い声が。うーん、大丈夫か?
〈とりあえずこの後は大丈夫でしたが、ラストの船のシーンはまたてこずってた模様〉

「海賊」は衣装がアラビアン~なのが楽しみのひとつでした。
バレエの衣装、特に男性の衣装はかなり苦手でして。まだまだ馴染めない。
それが今回は全体的に自然な感じで、しかもセクシーでカッコよかった。

ただ、メインの女性ダンサーはチュチュでの登場だったので、
そこは残念でしたが、途中はニーナもアラビアン~な衣装になってくれて嬉しい。
とても似合ってて可愛らしかったです。^^

構成的には1幕と2幕はとても楽しかったのですが、3幕はちょっと。。。
パシャの夢のシーンなどは女性ダンサーの見せ場を作るためのものなのかしらん?
この夢が長過ぎ。そして、その後はあれよ、あれよ、という間に終わってしまう。
最後のシーンはとってつけたよう。まあ、でも、全体的には楽しめました。
また観てもいいなあ。特に男性ダンサーがお目当ての時にはいいですね。

もともとはニーナとABTの来日公演ということで観に行ったのですが、
「海賊」は思っていた以上に男性ダンサーが華やかな演目でした。
ニーナは本調子ではなかったのか?途中ちょっと心配になることもあったり~。
んー、でも、総じて男性ダンサーの踊りがかなりダイナミックなので、
ニーナに限らず全体的に女性ダンサーの踊りが頼りなげな印象なのは否めない。
まあ、この演目の場合は仕方ないか。

そして、演目のおかげだけじゃなく、
この日の男性ダンサーの皆さまがともかく素晴らしかったですー!

もうね。すんごいものを見ましたよ。
それは「540」と呼ばれるサヴェリエフのジャーンプ!!!
(正式名称は「カジョール・リヴァルタット」だそう)

ジャンプの時に後ろ向きの姿勢から入って半回転(180度)、
さらにそのまま空中で1回転(360度)するの。それで「540」。
想像できます?

それを連続で3回+1回飛んでくれました。
何の予備知識もなかったから、一瞬どうなってるのかわからなかったよ~。
目が点というか、思わず身を乗り出しそうになるくらい舞台に釘付けでした。
アクロバティック的な技とも言えるけど、それだけじゃなくて、
ともかく高くてきれいなジャンプで、客席からもどよめきとため息が。
凄かったー!!

このジャンプだけでなく、
サヴェリエフはいかにもアラブの市場の元締めという雰囲気に溢れてて、
全体的によかったです。

そして、誰よりも印象に残っているのがアリ役のエルマン。
怪我で来日できなかったアンヘル・コレーラの代役だったホセの代役〈笑〉で
前夜か当日に急遽出演することが決まったらしい。
配られたキャスト表もホセのままだったし〈前日の大津では踊ってくれてましたから〉
開演前に舞台監督がわざわざそのことでお詫びに出てきたくらい急だった模様。

アリ役はソロだけでなく、メドーラやコンラッドとの3人の踊りもあって、
その中でメドーラのリフトなんかもあるけど、その辺りはさすがにABTの団員同士。
ニーナやマルセロとの息もぴったりでした。そして、ソロも素晴らしかった。
代役とはいえ、東京での「海賊」ではアリ役を踊ってらしたようです。
本調子じゃないという話もありましたが、本調子だったらどれだけ素晴らしいのか!
観てみたいー!!

何が凄いって回転の時に軸が全くぶれない。しかも速い。
ジャンプも素晴らしく、踊り出すと圧倒的な華があって思わず引き付けられる。
客席も大興奮で本番中の拍手はもちろん、
カテコの拍手も主役のお二人より大きく感じたほどです。
最後は主役のお二人とエルマンの3人で出てきてくれて、客席も大いに沸きました。
次回のABTの公演は3年後とのことですが、楽しみです。

マルセロ・ゴメスはいかにも海賊のドンて感じで雰囲気ありました。
闘いのシーンとか、カッコイイですね。大勢の男性の中でも一際目立つ。
寝室での踊りも前夜のマノンと同様にセクシーで魅力的でした。
ニーナのこともしっかりとサポートしていて、何度もあるダイブも息がぴったり~。
これって相手への信頼感がないとあんなに思いっきり飛び込めないよね。

そして、ニーナ。
激しい回転などは以前ほどではなかったけど、柔らかな動きがとてもきれいだし、
何よりも舞台に出てきた時に場がぱっと華やぐそのオーラはさすがです。
「海賊」でのヴェールを被りながらの演技の時でさえ彼女だとすぐわかる。
そして、ヴェールを取った瞬間の輝くような存在感。海賊のドンが一目ぼれするのもわかる。
カテコでもダイブをやってくれたりとサービス精神も旺盛で、笑顔もとても素敵でした。
実はこの公演がニーナのABTとしての最後の来日公演なんだそうです。
ABTとのバレエが観れないのは残念ですが、ニーナの踊りはまた是非観たい。
近いうちにまた来日してくださいね。^^

1.jpg

  - チケットぴあのHPよりABTの海賊、大阪公演のキャストとは限りません -

久々のバレエでしたが、とても楽しめました。
こうなるとまた次が観たくなる。年末にボリジョイが大阪に来てくれるんですよね。
しかも、大好きな白鳥とドンキ。あー、やっぱり観たいー!


今週読んだ本_49: 恩田 陸著
   ※微妙。第一章は好きなんですが。第二章もわくわくして読んだけど。。。  
    そんなわけで感想を保留。また後で書くかも?こちらとか。 
まいらいぶらり~ 

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kanon

kantaroさん、まぐわささん、xml_xslさん、Periちゃん、
nice!ありがとうございます!
by kanon (2008-08-03 18:07) 

mustitem

ABT,すごかったのですね。今回も行かれませんでした。
オンリクは新刊『不連続の世界』に期待です。

by mustitem (2008-08-16 08:41) 

kanon

mustitemさん、こんばんは。
たくさんのnice!とコメントをありがとうございます。^^
ABTはとてもよかったです。また3年後に来日するそうなので、
その時も是非行きたいと思っています。
オンリクって?!と思ったら恩田陸さんのことなんですね。
『不連続の世界』は新刊なんだ。どんなんだろう?

by kanon (2008-08-17 22:07) 

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