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夏の花背☆美山荘 [旅]

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なぜか今年も真夏の京都へ。
随分と以前から泊まりたいと思っていたお宿「美山荘」に行ってきました。

私が初めてこのお宿を知ったのはもう随分前のことになります。
ある雑誌の日本の宿特集の中のひとつとして取り上げられていて、
先代のご主人と女将さんが一緒に微笑む写真が載っています。
その先代のご主人が亡くなられてからもう15年が経つのだとか。
〈ちなみに、先代のご主人の弟さんが「なかひがし」のご主人〉

「なかひがし」のお話はこちらをどうぞ。 草喰なかひがし☆京都

しっとりとした大人の女性になれたら泊まってみたい、そんな憧れの宿。
えっと、今もしっとりとした女性にはなれておりませんが〈笑〉、
そんなの待ってたらいつになるやら、、、なので、行ってみましたよ。

 
いやー、しかし、山奥にありますね。
名前に「美山」と付くので勝手に美山町の辺りだと思っていたら、
ちょっと違ってましたが、神戸からしたら大まかには同じ方向。
〈なんてアバウト、汗〉

名神高速を京都南で下り、京都の中心街を北上し、
上賀茂神社から北東へ、鞍馬を通り過ぎ、更に花背峠を超えて、
しばらくするとようやく辿り着きます。冬は雪深くなるとか。
鞍馬から花背峠の辺りは国道なんですが途中は細い山道で走り辛い。
地上とは気温も違ってて、外気が29℃の表示も見ました。
ちなみに、花背峠やお宿の辺りは携帯も繋がりません。
京都の街中からほんの少し離れただけなのに、別世界のようでした。

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到着した時はまだお昼の混雑が終っていなかったようで、
母屋のお食事処でしばらく待つことになったのですが、
このことは前日にお電話でお知らせをいただいていました。
チェックインのご案内が遅れるかもしれないと。
予めそう聞いているだけで、こちらの気持ちも随分と違うものです。

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そんなわけで、私達は全く気にしていなかったのですが、
仲居さん達はとても恐縮されて、何かと気遣いをしてくれます。
本来だとお部屋に到着時のサービスなんでしょうけど、
おしぼりやお茶を出してくれて、お菓子とお薄をいただきました。

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その合間に年配の仲居さんがあれこれとお話をしてくれます。
それがまた楽しくて。びっくりするような技も見た。(笑)
そんな風に楽しく時間を過ごすうちに、お部屋の支度が整ったようです。

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  宿泊できるのはこちらの離れに4室、母屋に1室の全5室のみ

私達が泊まったお部屋は離れの一番狭い部屋。たぶん、普段は使わない。
予約する時から「狭いお部屋でもよろしければ。。。」とかなり恐縮されていましたが、
確かに狭かった。でも、こじんまりとしていて落ち着きます。これはこれで好き。

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ただね、このお部屋には専用のお手洗いや洗面所がないの。
※他のお部屋にはそれぞれ専用のお手洗いと洗面所があります。
それが不便。まっ、それでもいいと予約したんだから仕方ないですが。
TVや時計もありません。これはどのお部屋もだと思う。

お風呂はどのお部屋にも専用のはなくて共用になります。
この日は満室だったため、お風呂も順番に入ることになります。
〈お部屋数が5室に対してお風呂が2室、家族単位で貸切で使用〉

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  こちらは広い方のお風呂

こういうところはホテルの自由さがお好きな方にとっては、
面倒だと感じられると思う。私も好きな時にお風呂に入れないと思うと、
正直、最初は不便だなと感じました。

でも、なんていうのか、常にお客さまの様子を気遣っている、
そんな様子がしばらくいると伝わってきて、居心地よく過ごせるのです。

お部屋に落ち着いてしばらくすると、お風呂の用意ができたとのこと。
「一番風呂」という言葉に惹かれ、お風呂をいただいて、お部屋で涼んでいると、
少しばかりですが、、、

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とスイカを持ってきてくれました。至れり尽くせり~。
ほんの少しなんだけど、見た目も涼やかで、甘くておいしかった!

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窓際からの風景。テーブルは掘りごたつになっています。
ここでのんびりと読書などしているうちに、お腹が空いてきたなと思っていたら、
今度はお茶とお茶請けを持ってきてくれました。

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「お腹が空いたねー!」という話していた声が聞えたのかと思ったよ。(笑)
このお茶請けの黒砂糖のこんぺいとうがこれまたおいしくて。

そうこうするうちに日も暮れてきて、いよいよ楽しみのお夕食です。
お夕食はお部屋ではなく母屋の食事処でだったのですが〈その方が好き〉、
支度が整うと、お部屋まで声を掛けにきてくれます。
内線電話もあるんですが、何かあると必ずお部屋まで来てくださるの。

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  離れの玄関を上がったところにあるついたて、なぜか夜はない・・・

支度して母屋に行くと、名前を告げなくても案内してくれます。
仲居さんは専属ではなくて、何人かの人が対応してくれるのですが、
いつの間にか、私達がどの部屋の人か皆さんが把握してるのね。
もちろん、5室という部屋数だからできることだとは思いますが、
スタッフの連携の仕方があまりにもさりげなくて、びっくりするくらいでした。

泊まられている方の年齢層は全体的に高そうでした。
その中では私達でさえもまだまだ若造という感じがしてしまうくらい。
(いや、もう、若造というような年齢では決してないんですけど)
そんな私達にも若女将をはじめ、ご主人や仲居さんに板さんなど、
皆さんが気さくにお話をしてくださいます。

今風にやたらとフレンドリーとか、そういうのとは違ってて、
こちらがするっと緊張を解いて寛いでしまう、そんな接し方。
老舗の有名旅館なのに堅苦しい雰囲気というものを感じさせず、
お宿全体が和やかな雰囲気に包まれています。
本当の意味での「おもてなし」というものを感じることができる。
そんなお宿。

なんだか長くなってきてしまったので、お食事編は次回へ。
お楽しみに♪

 
今週読んだ本_52: 山本 周五郎著「寝ぼけ署長」

   ※山本 周五郎さん唯一の探偵ものなのだとか。
    人情味溢れる一冊。好きです。 「美山荘」で読み終えました。 

寝ぼけ署長 (新潮文庫)

寝ぼけ署長 (新潮文庫)

  • 作者: 山本 周五郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1981/08
  • メディア: 文庫

タグ: お宿
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コメント 8

mustitem

ご無沙汰しておりました。
よい宿のようですね。
伺ってみたくなりました。
by mustitem (2008-08-16 08:23) 

くりっぴ

おはようございます
旅館の時間を大切にしてもらいたいと、テレビのない部屋を用意しているところって、以前本雑誌で読んだことある気がします。
お風呂は仕方ないにしても、トイレは部屋にほしいわ。私、トイレ近いから・・(^_^;)

それにしてもとても素敵な雰囲気ですね。29度というのも魅力的。
自然のそよそよした音が聞こえてきそうだわ。(*^_^*)
by くりっぴ (2008-08-16 10:25) 

まぐろとわさび

気配りのおもてなし・・・気持ち良いですね。
お部屋にトイレやお風呂が無くても、居心地よければ私も大丈夫です。
それにタイミングよく運ばれてくるちょっとした甘味がうれしいです。
夕食に響かない程度なんでしょうね。こういうしっとりしたところに泊まりたいなぁ。。
by まぐろとわさび (2008-08-16 21:04) 

punchigoo

ここまでくればかなり涼しげですね。
by punchigoo (2008-08-17 10:29) 

kanon

★mustitemさん。おはようございます♪
周囲に何もなく、静かで、とてもいい宿です。
是非、どうぞ。^^

★くりちゃん、おはようさん。
おトイレはほしいよね。ないのは私達が泊まった小さなお部屋だけで、
普段はここは使ってないみたいだから、大丈夫だと思う。
テレビがないのは全く気になりませんでした。
のんびりと景色を楽しみながら、読書したり、ぼーっとしたり、
よかったよ。

★まぐわささん、おはようございます。^^
ちょっとした甘味が嬉しいですよね。
多少の不便さも素敵なおもてなしのおかげでかえって居心地よく過ごせました。
緑に囲まれた静かな環境で、のんびりとできますよ~。

★ぽんたさん、おはようございます。
確かに、涼しかったです。涼を求めて来られる方達で夏は賑わうのだとか。

★珊瑚さん、お久しぶりです。遊びにうかがって、びっくりしました。
nice!ありがとうございます。

★xml_xslさん、kantaroさん、vowさん、nice!ありがとうございます。
by kanon (2008-08-20 07:11) 

タヌ

素敵なお宿ですね~♪
でも遠そう・・・洛北エリアから更に上がる感じですかね?
車じゃないと、ちょっと行くのが大変なのかな?
なんとなくお泊りはハードル高そうだけど
お食事だけで、とりあえず行ってみたいです!
by タヌ (2008-08-20 22:54) 

珊瑚

かのんさん 今日関東は涼しいですがそちらはいかがですか?
またまたいつもの気まぐれでブログの引っ越しをしました。

またどこかの会場でお会いできるのを楽しみにしています☆
by 珊瑚 (2008-08-22 09:53) 

kanon

★タヌちゃん、おはようさんです。
ゆったりと寛げるお宿でした。遠いんだけど、
烏丸かどこか、京都の中心街から送迎バスがあるみたいでした。
お食事は宿泊客でなくても大丈夫だったかと。
お昼にのんびりと散策したりするのも楽しいと思うよ。
京都はいいよねえ。^^

★珊瑚さん、おはようございます♪
こちらも涼しくなってきました。新しいブログも拝見してきました。
こちらこそ、またお会いできるのを楽しみにしております。^^
by kanon (2008-08-23 11:19) 

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