Show must go on [Diary]
You Are The Top~今宵の君~
私が初めて舞台で、いっちゃんを観た思い出深い作品です。
作・演出は三谷幸喜さん、劇中歌作曲が井上陽水さん。
キャストは市村正親さん、戸田恵子さん、浅野和之さんの3人だけのお芝居。
このお芝居。ご存知の方も多いでしょうけど、
もともとは鹿賀さんが同じ「劇団四季」出身の市村さんの舞台を見に行った時に、
23年ぶりに「一緒にお芝居をしたいね」という事で始まった企画。
三谷さんだから、当然それぞれの役者さんのあて書きでの脚本だったでしょう。
でも、その鹿賀さんが急性虫垂炎で降板。それが公演初日3日前のこと。
三谷さんは中止も考えたそうですが、市村さんの「俺はやめるつもりはないよ。やろう」
という、その一言で代役探しが始まったんだそう。
タレント名鑑の『ア』行から探したというのは今だから笑えるけど、
その時はそれだけ切羽詰っていたんだと思う。そして、浅野さんに白羽の矢が立った。
三谷さんと事務所の社長に懇願され、浅野さんは承諾。
あっという間にセリフ・踊り・歌をマスターして初日予定日から4日後、
舞台は無事に幕を開けた。
正直、観るまでは鹿賀さんが降板ということで少なからず残念に思っていたけど、
でも、まるで浅野さんのあて書きで書かれたかのような、そんな舞台に仕上がっていた。
客席は満席。もちろん、三谷さんだけでも相当な集客力があっただろうとは思う。
ただ、何よりも大きかったのは、いっちゃんや三谷さん、
そして主催者側にも"Show must go on"の意気込みがあったからではないか、
今だからこそ、そう思う。
どんなにいい作品だったとしても観客の前で演じられなければ何も残りはしない。
そして、私達はいつも楽しみに舞台を待っている。
今回の松竹の決断は止む終えないことだったんだと思います。
でも、あまりにも早い決断だったのではないか、そんな気持ちも拭えない。
"Show must go on"
演劇を愛する全てのファンのために。そんなことを思った夜。
皆さま、nice!をありがとうございます♪
by kanon (2009-01-20 21:36)