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ANJIN イングリッシュサムライ☆1月30日夜 [舞台全般]

p.jpg 撮影:宮澤正明(ドラマシティHPより)

   ANJIN イングリッシュサムライ 公式サイト

今年の初観劇です。
市村さんと藤原くんが共演の舞台「ANJIN イングリッシュサムライ」。

日英両国による国際共同プロジェクト、とは聞いていましたが、
まさか、英語(その他にもスペイン語など)の台詞があんなに飛び交う、
字幕スーパー付きの舞台とは思ってなくて[あせあせ(飛び散る汗)]
ANJIN役のオーウェン・ティールさん以外にも多数英国の役者さんが出演。
日本語と外国語が入り混じるストレートプレイ。
現実にはまさにそんな風だったであろう、その混乱の様子はよく伝わりますが、
英語の苦手な私にはちょっと辛かったというか、疲れた。

いっちゃんの徳川家康が圧巻でした。


【観劇日】1月30日ソワレ、8列センター、シアター・ドラマシティ
【演出】グレゴリー・ドーラン
【脚本】マイク・ポウルトン
【脚本共同執筆】河合祥一郎
【出演】市村正親/オーウェン・ティール/藤原竜也 ほか

ちなみに、観終わった後にお友達から教えていただいたんですが、
字幕スーパーは東京では横書きで日本語の台詞の英語訳まであったそうです。
大阪では外国語台詞の日本語訳のみで縦書き。その点はまだよかった。

ダーリンは字幕を気にせずに観ていたようで、おもしろかったと。
私もそうできたらよかったんですが、早口の英語の台詞が全くわからず、
つい字幕を見てしまうので舞台そのものに集中できないことしばしば。
ミュージカルのように言葉がわからなくても歌を心で感じる、
というわけにはいかなくて、そこがちょっと残念でした。

物語的にも3時間のお芝居の中に内容を詰め込み過ぎというか、
戦闘シーンなども慌しく、そういった点でも観ていて忙しなく感じました。

ただ、日英合作ということで、役者さんやスタッフの皆さんも通常とは違う、
大変な苦労をされたと思いますが、そういった苦労が昨日は全く感じられず、
日英の俳優さん達が違和感なく演じられていたのはさすがだなと。

藤原くんは台詞の7割近くが英語で、稽古に入る前に2ヶ月ほどイギリスに行き、
発音や宗教に関して学んだんだとか。発音の細かいところは私にはわからないけど、
違和感なく英語を喋っていました。英語を喋る時のリズムがいいのね。
北条の武士の出身でありながらカトリックの祭司となり、ウィリアムの通辞となる。
時代に翻弄され、カトリックとプロテスタントという宗教の争いの狭間で苦悩し、
最後はやはり武士道の精神を忘れることはできず、武士に戻っていく。
そんな青年の姿を懸命に演じていました。ラストのシーン。ぴくりとも動かないのはさすが。
暗くて地味な役なんだけど、舞台の上に彼がいるとなんとなく目が行く、
そういう役者の華みたいなものが藤原くんには感じられる。
跪いた時の背筋がぴんと伸びた姿勢にダーリンが感心していました。
相変わらず所作がきれいですね。

オーウェンは台詞のほとんどが英語なので、
彼の演技そのものに集中することがなかなかできず、申しわけなかったのですが、
台詞のない時の感情表現とか、いい役者さんだと思いました。

徳川家康の右腕、本多役の小林勝也さんもよかった。
味のある役者さんですねえ。笑顔が優しくて、可愛かったです。

うえもっちゃんこと、植本潤さん。
一人何役もされていて、そのどれもがうえもっちゃんらしくはあるんだけど、
年齢も様々な全く別の人物へのさりげない変わり方。お見事です。

そして、今回は淀君役の床嶋佳子さんが素晴らしかった。
TVではよくお見かけしていたのですが、舞台で観るのは初めてだと思います。
よく通る声で聞きやすく、何よりも全身に気迫と言うか、
淀君の妖気が恐いくらいに漂っていました。こういうのに言葉は関係ない。
凛とした立ち姿がおきれいでした。とてもよかったです。

最後に、いっちゃんこと、市村さん。
ともかくよかった。家康としての存在感の大きさが舞台を包んでいました。

親子の葛藤、家臣達との信頼関係、軍師としての読みの鋭さ、
天下泰平への思い、そして、将軍としてではなく、一人の人間として興味を惹かれ、
憧れたていた日本の外の世界。そんな家康が人生の晩年にANJINと出会う。
ANJINとの会話は家康にとって、わくわくするような楽しいものだったに違いない。
国松とのシーンでは、優しいとか、厳しいとか、
そんな簡単な言葉では言い表せない、心の奥底の深い思いが伝わってきた。
ANJINとの最後の対面。地球儀をもらって子供のように喜ぶ家康。
お能のような謡(?有名なんでしょうか。。)を謡っている時、
静かな思いが客席にまで広がっていた。
謡い終わった時、客席からは拍手が起こっていました。

もともとはANJINの物語が主題なんでしょうけど、
どちらかというと、ANJINとの関わりを軸に家康の人となりを描いた、
家康の晩年の物語という印象の方が強かった。

今日が大楽。皆さま、本当にお疲れさまでした。
またどこかでお会いできればと思います。

今年もまたいい舞台に出会えますように。

終演後、sちゃんと待ち合わせてお食事へ。
遅い時間にごめんなさいね。とても楽しかったです。
お土産までいただいてしまって、本当にありがとう。
(お土産の写真を撮る前に食べてしまった~)
また関西に遊びにきてねん♪

 


タグ:舞台
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コメント 4

さらは

こちらこそ、舞台観劇後にお食事に混ぜていただいてありがとうございました!!しかもご馳走になってしまい・・・。
このお礼は今度必ず!

ANJINは初見では字幕と舞台を交互に見ることのほうに力を使い、ちょっと話が流れてしまった感じがありましたが、回を追うごとに、役者さんの感情の入れ方も細かくなってきて硬さが取れ、大阪では更に良くなっていたと思います。
市村さんとオーウエンさんは素晴らしかった!
竜也君も静かながら純粋な思いを貫いていましたね。英語の台詞も沢山で。後半もうちょっと揺れ動く感情が客席まで届けばいいなと東京公演では思っていましたが、大阪大楽ではそれが良く伝わってきたと思いました。

大楽カーテンコールでは、市村さんの機転で、英国の役者さん全員から一言ずつ挨拶が。鈴木さんがすべて通訳していらっしゃいました。
もう今日イギリスに帰るといってましたよ。

また今度は体調がいい時に、一緒にお食事できれば嬉しいです!
どうもありがとうございました!!

by さらは (2010-02-01 18:05) 

kanon

さらはちゃん、こんばんは。

土曜日は楽しかったです。
こちらこそ、DVDとお土産のお礼なので気にしないでね。

翌日の大楽を楽しまれたようで、よかったです。
ANJINは初めてだとやはり字幕が気になるね。
もう一度観たかったんだけど、仕事が忙しくてなかなか。。。

大楽カーテンコールで皆さんのご挨拶があったのね。
いろんな面でご苦労があったと思うし、ともかく無事に終わってよかったです。
私が観た時もカテコでの和やかな雰囲気が心温まる感じでした。

それではまた関西に遊びに来てね!
by kanon (2010-02-03 19:09) 

魔女

難しそうだな。って思ってたけど、やっぱり難しいんですね。
出てる人が豪華ですごく気になったんだけど。
by 魔女 (2010-02-06 10:59) 

kanon

魔女さん、こちらにもありがとう。
うん、私には難しかったです。何より疲れたー。
英語が飛び交うし、字幕があるしで。。。
そんな中、いっちゃんはとてもよかったよ。^^

by kanon (2010-02-07 16:41) 

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