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ミュージカル エディット・ピアフ☆2月18日、2月19日夜、2月20日 [舞台全般]

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なんだかまたちょっと寒くなりましたね。
先週の暖かさはちょっと異常な感じもしたから、これくらいで普通なんでしょうね。
でも、暖かくなってから寒くなるのは辛い。お風邪など引かれませんように。

私はようやく怒涛の2月が終わって、ちょっとほっとしています。
勝手にもう春休みだ~!(宿題ありだけど)と決め込んでいるところ。
うききっ。

しかし、先月は忙しかったのに、それに比例するように劇場通いをしていました。
仕事とは関係なく、行きたい舞台が集中していたからなんですけどね。
ただ、忙しいほど、なんとしてでも行くぞ!という気分になっていたのは確か。

その中でも楽しみにしていたのが『ミュージカル エディット・ピアフ』。
随分前から予約してたんですよ。お目当ては浦井くんです。
それが思っていたよりも出番が少なくて。でも、心に残る、いい舞台でした[ぴかぴか(新しい)]


  ミュージカル エディット・ピアフ 於: シアター・ドラマシティ http://hpot.jp/piaf/
 
【観劇日】2月18日11列センター、2月19日夜18列センター、2月20日1列下手

【脚本】藤井清美 【訳詩】岩谷時子/竜真知子
【演出】源 孝志  【音楽監督】甲斐正人
【キャスト】安蘭けい(エディット・ピアフ)、浦井健治(イヴ・モンタン/テオ・サラポ)、
  鈴木一真(マルセル・セルダン)、佐藤仁美(シモーヌ)、八十田勇一(警官)、
  床嶋佳子(ピアフの母(幻)/テオの母)、中嶋しゅう(レイモン・アッソ/テオの父)、
  甲本雅裕(ルイ・バリエ)、他
<ミュージシャン>
  アコーディオン(桑山哲也)、ピアノ(岩間南平)、ヴァイオリン(CHICA)、
  チェロ(慎子)、ギター(伊丹雅博)

もともと「音楽劇」となっていたのが「ミュージカル」に変更。
んー、でも、ミュージカルというよりはやっぱり音楽劇じゃないかなあ。
アンサンブル的なものもあるにはあるんですが、
全20曲の歌のうちの16曲がピアフを演じる安蘭けいさんの歌で、
そのうちソロが12曲(1曲はコーラスが入るけど)。
「安蘭けい ピアフを歌う」というリサイタルと言えなくもない。
浦井くんも5曲ほど歌うけどソロは2曲で、あとは安蘭さんとのデュエット。
まあ、そうは言ってもお芝居の部分も結構あるんですけど、
他の俳優さん達の表現の大半は歌ではなく台詞。お芝居と歌、そんな構成です。
安蘭さんの歌が合わないと、かなり辛い演目だと思う。
逆に、安蘭さんのファンの皆さまにとってはとても嬉しい公演ですね。
(かなり羨ましいぞ~)

それで、私はどうだったかと言うと・・・

1幕も2幕も浦井くんがなかなか出てこないので、
初回はかなりやきもき(笑)。2回めからはどこで出てくるかわかってるから、
落ち着いて観れましたけど。安蘭さんの歌は素敵だと思うんですが、
ソロが続くと他の人の歌もちょっと聞きたいなと思ったりしたのが正直なところ。

その安蘭さん。
私はタカラヅカはほとんど観たことがなくて、今までに2度だけ。
そのうちの1回が2008年の『スカーレット・ピンパーネル』になります。
この時の主役が安蘭さんで、とってもカッコよかった[ハートたち(複数ハート)]
歌もよかったんですよね。とはいえ、この時は男役のトップ。
今回はどうなるのか予想が付かなかったんですが、前半は微妙で[あせあせ(飛び散る汗)]
恋多き女性だったというピアフがいまひとつ感じられないというか。
歌や、ちょっとした仕草に艶っぽさというか、女性らしい華を感じられなくて。
でも、後半になるほどよかったです。
年齢的にも後半の方が合ってるのかな。
一人の女性の30年を演じるわけですから、違いがあって当然なのかも。

彼女の「アコーディオ弾き」や「パダム・パダム」、
そして、「ミロール」が好きです。特に「ミロール」はよかったですね。
泣きそうになったくらい。気持ちが伝わってきた。
「アコーディオン弾き」と「パダム・パダム」はピアフの影の役を務める、
浅野実奈子さんの踊りもとてもよかったです。雰囲気があった。
ピアフの気持ちがより伝わってきた。

安蘭さんは最初から最後まで真摯にピアフに向き合っている、
そのことが凄く感じられたのはとてもよかったと思う。
彼女は年を重ねるほど、今よりももっと味のある、いい女優さんになると思う。

甲本雅裕さん、床嶋佳子さん、佐藤仁美さん、中嶋しゅうさんなど、
今回は味があってキラリと光る俳優さんばかりでした[ぴかぴか(新しい)]
皆さんが全員でじっくりと、とてもいい舞台を作られていたと思います。

その中でも、甲本さんが演じるバリエがよかったですね。
愛すべき人物。何度も笑わせてもらいました。
そして、もちろん、それだけじゃない。
いつも側にいて、ピアフを支えていたバリエ。
もしかしたら誰よりもピアフを愛していたんではないでしょうか。

ピアフの幻の母を演じる床嶋佳子さん。
いやー、おきれいですねえ。立ち姿がとてもきれいで、艶っぽい。
舞台の後の方にそっと佇んでいるだけで思わず目が行く。
雰囲気があるんですね。テオの母役も本当に優しそうでよかったです。

中嶋しゅうさんも独特の雰囲気で。
なんて表現したらいいのかよくわからないけど、印象に残っています。
中嶋さんが演じるレイモン・アッソは若いピアフを育てた人で、
人生
を歌うんだ、とか、手を使って!と彼が教えていくうちに、
安蘭さんのピアフが変わっていくシーンが好きでした。

ピアフはとても寂しがり屋で、そして、可愛い女性だったんだなと思う。
写真とか見ると、マルセルはカッコイイって感じじゃない。
(あくまで好みだし、ピアフ自身も美人てわけじゃないけど)
でも、心から惹かれる何かが互いにあったんだよね。
不倫ではあったけど、舞台と同様に二人はとても愛し合っていたようで、
たくさんの手紙がやり取りされていたようです。

そんな愛するピアフの「早く会いに来て!」という希望で、
マルセルは船の予約を飛行機に変更、その飛行機が墜落するなんて。
まるでドラマのようですね。

ピアフの人生は波乱万丈で、謎も多いみたい?です。

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浦井くんが演じるのはピアフの若い恋人、
イヴ・モンタンとテオ・サラポの2役。

モンタンの登場シーンとか、
アメリカかぶれしていた時代のわざとらしい踊りや動きは変だけど、
そこが笑えます。浦井くんらしいというか。
「枯葉」で喋るフランス語は雰囲気ありましたね。
それと、この歌の時に舞台の後ろで舞っている葉を見上げながら、
そっと手を伸ばすところ、好きです。

でも、やっぱり、浦井くんはテオの役が好きだなあ[ぴかぴか(新しい)]
真っ直ぐで、心からピアフを愛していたテオ。声がとても優しいのよね。

ピアフは最後に家族を得ることができて幸せだったね。きっと。

テオの両親がピアフをあたたかく歓迎するところでは思わず涙、涙。
その後のテオの電話のシーンにまた涙。泣かせる脚本ですね。こういうの弱い。
しかも、役者さん達がみんないいんだよね。
中嶋さん、床嶋さん、浦井くんのテオ親子に、
安蘭さんのピアフ。
思い出すだけでまた泣きそうになります。

ピアフの2人目の夫がテオ・サラポ(テオファニス・ランボウカス)。
ヘアドレッサーから歌手、俳優へ転身したテオはピアフよりも20歳も年下。
ピアフの大ファンであったことが昂じて交際するようになり、結婚。
お芝居の中で、晩年のピアフには莫大な借金があって、
それをテオに遺したまま死ぬのが申しわけなく、既に体はボロボロだったのに、
バリエにコンサートを頼むけど、テオは彼女の借金は自分が返すからと反対する。
そんな話がでてきますが、彼のその気持ちは心からのものだったようで。
ピアフの死後、テオは彼女の残した多額の借金を独力ですべて返済したそうです。
そして、その直後にテオは亡くなったとか。

浦井テオがピアフと歌う、「恋は何の役に立つの」。
優しい歌声がとても好きで、今も時々心の中に響いてきます。

リヴィエラの場面。
死が間近に迫っているピアフが1人で死んでいくのは嫌と恐がる時に、
テオが、そんなことはない、あなたが死んだら、たくさんの人が世界中から葬儀に駆けつけるよ、
みんなで君の歌を歌うんだ、たくさんあるから大変だね、と優しく語りかける。
大勢のファンで道は大渋滞、お巡わりさんがまた怒るね、と2人で笑い、
それだったら死ぬのも恐くないわね、と微笑むピアフ。

今回の舞台で語られるこの話。
ピアフの葬儀はまさにそのとおりだったようです。
彼女のそれまでの素行から、葬儀における
ミサの執行を許されなかったようですが、
彼女の死を悼む人々が路上で葬列を見送り、パリ中の商店が弔意を表して休業、
墓地での葬儀は40,000人以上のファンで混雑、パリの交通が完全にストップしたそうです。
こんな逸話を読んでは舞台をまた思い出して、真夜中に泣いている私はアホですね[あせあせ(飛び散る汗)]

でも、今回、エディット・ピアフという歌手を知ることができてよかったと思う。
「愛の賛歌」や他にもこれまで耳にしていた曲はあったけど、よくわかっていなかった。
改めて聴くと、いい歌がたくさんあります。
ピアフ自身で作ったりもしてるんですね。

47歳の若さで旅立ったピアフ。自由奔放に生きた彼女。
人きることの過酷さ、悲しみ、そして、喜びも全てをしっかりと受け止めて生きていたと思う。
彼女の歌が大勢の人達に愛されるのがわかる気がします。

安蘭ピアフが最後に歌うのは「水に流して」。

とても丁寧に歌ってはって、私的にはちょっときれい過ぎというか、
もっと激しい溢れる思いを感じたかった気もします。でも、この歌は大好き。
気が付くと、この歌が頭の中を流れています。
その歌声はピアフだったり、安蘭さんだったりする。
シャンソンはフランス語の音の響きが魅力的ですが、
でも、日本語っていうのも気持ちがストレートに伝わってきていいものだなと。
今回はそんな風に思いました。

3日間連続で通うのは自分でもちょっとどうかと思ったけど、
でも、観てよかった。心に残る舞台になりました。

ところで、カテコはちょっと不思議でした。千秋楽以外。
宝塚ファンの方が多いだろうからと様子見してたら、、、
声援と拍手は凄く大きくて熱いんだけど、みなさんスタオベする気配がなくて。
立たないんだ?と思っていていたら、追い出しの音楽の時にバラバラと立ち始め、
でも、帰る人もいるしで。どうしていいやら、でした。
そんなわけで、
千秋楽の時は気にせず、さっさと立つことに。
安蘭さん、泣いてはりましたね。本当に大変だったと思う。
彼女はファンの皆さんはもちろん、キャストやスタッフ皆さんに愛される人だなと、
見ていて思った。本当にお疲れさまでした。

浦井くん、他のキャストの皆さまもお疲れさまでした。
また是非どこかで[ぴかぴか(新しい)]


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kyoko

ピアフ愛の賛歌・・・の映画を観てからピアフの歌声が好きになりました。
夫の影響で、シャンソンは好きでしたが♪

by kyoko (2011-03-03 09:02) 

魔女

浦井君をみたのは、薔薇とサムライが最初で、
あのイメージが頭にこびりつき
私の中ではとても3枚目の役者さんです(笑)
by 魔女 (2011-03-05 11:04) 

kanon

☆kyokoさん、こんにちは♪

ピアフ愛の賛歌の映画を観られたんですね!
ピアフの歌声はいいですよねえ。とても魅惑的な声。
だんなさまがシャンソンを好きなんですね。
ジャズもお好きでしたよね?

☆魔女さん、こんにちは!

薔薇とサムライの浦井くん、大好きです。
3枚目役の浦井くん、いいよね。^^
by kanon (2011-03-05 11:25) 

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