7 Days Judgement―死神の精度☆8月28日：海の音、空の青、風の声・・・：SSブログ

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7 Days Judgement―死神の精度☆8月28日　[舞台全般] [編集]

　　石井光三オフィスプロデュース　『7 Days Judgement―死神の精度』

RENTの感想はまだ書けそうにありません。言葉にならない。
しかも、先週は会議が多過ぎて溜息な毎日で、RENTが終った脱力感もあってか、
ともかく家に帰ると速攻で寝てしまってました。体力が回復しない～。（涙）

まずは忘れないうちにこちらの感想から。

RENTで大興奮の中で他のお芝居が観れるのか、ちょっと心配でしたが、
全く別物なので大丈夫かなと。一人観劇です。小劇場でのストレートもので、
笑いあり、ほろりとするところもありで、よかったです。

【観劇日】8月28日お昼、N列、シアタートラム
【原作】伊坂幸太郎（文春文庫刊）　【脚本・演出】和田憲明

【キャスト】香川照之（千葉）、中川晃教（阿久津）、鈴木省吾（同僚）、ラサール石井（藤田）

伊坂さんの作品は少し前に読んだ「週末のフール」が初めてでした。
連作短編集ですが、どの作品にも根底に人間のあたたかさ、みたいなものを感じました。
その伊坂幸太郎作品初の舞台化なんだそうです。

正直、歌わない、あっきーのストレートのお芝居というのは微妙で、
しかも東京のみということで、最初は観る予定ではなかったんですが、
RENTで東京遠征をすることになったので、それならばと観ることに。
（ファンとは思えない発言でごめんなさい～）

シアタートラムは客席数が約200席という、小さな劇場。
そのせいもあるんでしょうけど、人気なのか、
平日の昼間だというのに両脇の階段にまで立ち見の方達がいてはりました。
私のお席は後方のサイドだったんですが、とても観やすい。
椅子がベンチ形式で、ちょっとしんどかったけど、雰囲気はありますね。
舞台と客席に濃密な一体感がある、こういう小劇場は大好きです。

死神・千葉役、香川さん。大好きな役者さんです。
香川さんのお芝居が観たいというのも今回の観劇の大きな理由。
始まった時、舞台奥の階段の上に現れるんですが、
物静かな佇まいなのに存在感があって、やっぱりいいなあと。
音楽が聴こえるたびに「ミューージックっ！！」と叫んでは、
仕事のことや周囲のことは忘れて没頭してしまう千葉が可愛い。
ちょっとしたことで笑わせてくれるんですよね。
間合いが絶妙というか、それ以上にあまりにも自然に死神・千葉なのだ。
観た後に原作を読んだんですが、香川さんが演じる千葉は原作のイメージそのままでした。
読みながら、私の頭の中にはずっと香川さんがいた。
またいつか、どこかの舞台で是非。

阿久津役、中川さん、というか、あっきー。頑張ってたと思う。
んー、でも、他の3人の役者さん達とはちょっと違和感を感じました。
チンピラ言葉が似合わないしねえ。（笑）
阿久津のようなチンピラだったら私でさえ恐くないよ、てくらい。
ここまでヘナチョコなチンピラだと、それが和田さんの狙いなのか？とも思ったり。
原作の阿久津もヘナチョコっぽい感じだしねえ。
藤田を一生懸命に慕う様子はあっきーらしさもあって、よかったです。
特に最後に二人で空を見詰める場面。いい笑顔だったよ。

死神の同僚役・鈴木さん。
初めて？だと思います。背が高く、すらっとしていて、雰囲気もあって、
素敵な役者さんだなあと。声がいいですよね。
千葉と同僚とのやり取りの中にラストへの伏線などもあったりして、
そう繋がるんだなと、妙に納得。 ← 原作を読んでなかったし

藤田役のラサール石井さん。
任侠に厚いヤクザの役がぴったりと合ってました。
凄く上手い役者さんかというとちょっと違うのかもしれないけど、味がある。
役どころをしっかりと掴んで自分のものにされていましたね。
ともかく、カッコよかったです。和田さんの演出もぴたっ！とはまってた。
阿久津を助けに行く場面での藤田の登場シーンとか、カッコイイよね。
千葉と藤田との会話のシーンが好きで、思わず涙ぐんでしまったりもしました。

カテコでは石井さんの仕切りで、
「和田さんのお芝居では今までカテコはなかったようで。。。」
どうしようか、みたいなことを仰ってました。

せっかくだからと、あっきーと香川さんからご挨拶。
香川さんによると、和田さんのお稽古は暗い（厳しい？）んだとか。
そんな中、ストレートのお芝居が初めてのあっきーはかなり大変だったようで、
駄目だしも多く、初日を迎えた後も開演の10分前まで和田さんから、
こうしたらどうか、ああした方がいい、というようなアドバイスが毎日あったようです。
かなり大変そう。おそらく、日々、変わっていってたんでしょうね。
その経験がまた次回へと続けばいいなと思います。

（ちなみに、次は大河に出るんだね、あっきー。
　あっきー情報に疎い私は最近になって知ってびっくら！）

シアタートラムの外に出ると、ビルの間に青空が広がっていました。
突き抜けるような青い空。なんだか嬉しくて、清々しい気持ちになったよ。
そんな青空を感じさせる作品だったと思います。お疲れさま！