LOST in YONKERS☆１０月１０日：海の音、空の青、風の声・・・：SSブログ

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LOST in YONKERS☆１０月１０日　[舞台全般] [編集]

出張の際になんとかチケットが取れて観れたお芝居。
二ール・サイモン作の海外（アメリカ）もので三谷さんの脚本ではないので、
三谷さん脚本のものとはテンポとか、ちょっと違ってて（当たり前ですが）、
一幕は微妙な感じで後半すこーし眠くなってしまいどうしよう？と幕間は不安でしたが、
最後まで観てよかったです。ラストはじんわりと心に沁みる、そんなお話・・・

　パルコ劇場40周年記念公演　パルコ・プロデュース公演　ロスト・イン・ヨンカーズ　公式ＨＰ

【観劇日】１０月１０日マチネ、Ｅ列センター、パルコ劇場

【作】ニール・サイモン　【上演台本・演出】三谷幸喜
【出演】中谷美紀（ベラ）、松岡昌宏（ルイ）、小林隆（エディ）、
　　浅利陽介（ジェイ）、入江甚儀（アーティー）、長野里美（ガート）、
　　草笛光子（ミセス・カーニッツ）

始まって１週間経ってないからか、まだこなれていない感じはありました。
それもあって、前半が少し長く感じてしまったのかもしれません。
不器用で頑なな家族のやり取りが続くのが辛かったのもあると思う。

小林さんは三谷ワールドの俳優さんとして安心感がありますね。
ただ、一幕、手紙での笑いの入れどころとか、なんとなく違和感を感じだりすることも。
小林さんがどうというよりも演出のせいだと思います。
三谷さんらしい笑いではあるんですけど、無理にお笑いを挟んでいるような、、、
そんな印象。夏に観た『ドレッサー』も三谷さん作ではありませんでしたが、
あの作品ではそういう感じはなかったんですけど。
あくまで私の印象ですし、もう少しこなれてくるとまた違ってくるのかもしれません。

松岡さんはルイそのもの！というくらいにぴったりとはまってました。
一番こなれていたのが彼だった気がします。台詞も聞き取りやすいし、
動作のひとつひとつが決まってました。カッコイイ♪

長野さんは出番が少なくて、そこは残念でしたが、彼女らしく演じてたと思う。

中谷さん、浅利さん、入江さん、草笛さんは舞台では初めて。
映像ではよくお見かけする方ばかりですよね。皆さん、よかったです。
（・・・と書いた後に気付いた。浅利さんは『おのれナポレオン』で観てますね）

入江さんはオーディションで選ばれたんですね。
ベテランの俳優さん達に囲まれ、しかも、十三歳の役で大変だったと思いますが、
頑張ってたと思う。とてもナチュラルに演じられてて好印象。

浅利さんも１５際の子供の役(笑)。まあ、お芝居ですし、
入江さんとのやり取りも含めて全く違和感はなく、よかったです。
兄の立ち位置というか、ジェイというキャラを上手く演じてた。

中谷さんは声もいいし、可愛いし、でも、最初は役柄に少し違和感がありましたが、
後半はとてもよかったです。ベラの気持ちがよく伝わってきて思わず涙したり、
草笛さんとの対峙で自分の気持ちを吐露するとこころはとても迫力がありました。
透明感のある役者さんですね。

草笛さんは圧巻ですね。存在感がスゴイ！
心を頑なに閉ざしているミセス・カーニッツの哀しみがひしひしと伝わってきました。
こんなおばあちゃんは嫌だなあ、、、と特に前半は思っちゃうわけですが、でも、憎めない。
最後に少し？解放される彼女の想いがこちらまでじわーっと溢れてきて、
まだまだ人生これから、楽しみを見つけて、家族に囲まれて暮らしてほしい・・・
なんて、お芝居の中の登場人物なんですが、そんな風に思った。

舞台が始まった時にはちぐはぐで、怒ったり、嘆いてばかりだったみんなが、
最後には優しく笑っている・・・。心がじんわりとあたたかくなる、そんなお芝居。

そうだ。
このお芝居の中にも（というか、登場人物全員がですが）ユダヤ人が出てきます。
それもテーマのひとつでしょうか。

ユダヤ人が出てくるお芝居は結構ありますよね。
明日観る予定の『ヴェニスの商人』とか。そちらの感想はまた。