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女信長☆大阪初日、千秋楽 [舞台全般]

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皆さま、こんばんは。関西は今週になってようやく梅雨らしい雨というか、
今日はかなり激しく降ったりしています。お休みでよかった。リビングのクーラーも直りましたよ。

さて、先週の金曜日と日曜日の夜に舞台「女信長」を観てきました。
大阪初日と千秋楽。金曜日はダーリンと二人で、日曜日は私一人の観劇。
千秋楽後のあっきーのFCイベントにも行ってきました。

体調がイマイチだったので千秋楽はちょっと迷ったんですが、
でも、行ってよかったです。カテコが楽しかったー♪(そこかい!)
いやいや、カテコだけでなく、千秋楽は観てよかったです。

とはいえ、ちょっと辛口感想ありなので、ご注意くださいね。

 
観劇日: 6月26日1階N列センター、6月28日(夜)2階最前列、シアターBRAVA! 

[原案・原作]佐藤賢一 [劇作・脚本]渡辺和徳(★☆北区つかこうへい劇団)
[構成・演出]岡村俊一
[出演]黒木メイサ(織田信長)、中川晃教(明智光秀)、河合龍之介(浅井長政)、
  山崎銀之丞(徳川家康)、有森也実(御濃)、石田純一(斉藤道三)、
  TETSU、市瀬秀和、黒川恭佑、細貝圭、真島公平、篠田光亮、他

織田信長は実は女だったという奇想天外な発想をもとに書かれた、
直木賞作家・佐藤賢一さんの同名小説を舞台化したもの。
女だからこその発想と決断力、そして、女であるゆえの苦悩や葛藤。
明智光秀との関係はベルバラを彷彿とさせるようなところもあったりします。
謀反とされる本能寺の変は実は信長を女に戻すための光秀の策略。
原作は残念ながら読んではいませんが、話はよくできていると思う。
それだけに惜しいというか。大阪初日はかなり微妙でスタオベもできず。
(ごめんなさい~)

一幕の前半はよかったんですよね。
ストーリー展開は早いけど、勢いがあって、見せ場もあって、
どんどん舞台に引き込まれていく。なのに、

途中、お笑いが入るようになってから、なんだか気がそがれちゃって。
せっかく真剣に観ているのにちゃかしているみたいで。しかも、笑えないし。
中森明菜のDESIREとか、もうがっくりきちゃいました。

お笑いは大好きなんだけど、タイミングというか、間が大事だと思う。
私は笑えたところもあったんだけど、ダーリンはくすりとも笑わなくて。(恐っ)
それでも一幕はよかったんですが、2幕後半の笑いはねえ。
つかこうへいさんの劇団とか、いつもこういうノリなんでしょうか。

殺陣あり、お笑いありの時代劇もので、
(これは私達の問題なんですが)勝手に新感線と比べてしまうところもあって、
余計に気になったのかもしれません。いのうえ歌舞伎だったらなあ、と。

うん、でも、殺陣はきれいでしたよ。^^
役者さん達は皆さん身のこなしがしなやかで、流れるように決まってた。
それぞれの役者さん達はきらりと光る方も多く、とてもいいんですよね。
全体的に若さとスピード感に溢れていて、ともかくパワフルな舞台でした。
特に千秋楽。大阪の3日の間にも更にまとまってきていて、
よくなっていたと思います。私自身が二度めの観劇ということもあって、
演出の気になる場所もわかっているので落ち着いて観れた、
というのもありますが、それだけでなく、皆さんの気迫が伝わってきました。

女信長役のメイサちゃんはともかく頑張ってましたね。
体が柔らかい~。激しい動きもさらりとこなしていて、自然に動いてる。
それと目ヂカラ。とても21歳には思えない凄みと迫力を感じました。
舞台にほとんど出ずっぱりで、殺陣あり、ダンスありで、もちろん台詞も多く、
大阪初日の最後の方は声が少し擦れてきていたので心配しましたが、
千秋楽もそのままの勢いというか、更に迫力を増してて、さすがだと思いました。
ただ、なぜか彼女に心を揺さぶられることはなくて。そこは残念。
若い時の信長はいいんだけど、年齢を重ねていく重みのようなもの、
それが感じられなかったのかな?よくわかりません。
でも、彼女はきっといい役者さんになると思う。今よりももっと。

たぶん。斉藤道三がそれなりの役者さんだったら、
メイサ信長をもっと引き出せたかなと。重要な岐路での信長との絡みが多く、
彼女を導いていく役柄なわけですが、石田さんでは物足りなかった。
この役次第で、お芝居全体がもっと引き締まったんでは、と思います。

今回は初めての方が多かったんですが、
その中でも徳川家康役の山崎銀之丞さんがとてもよかったです。
カツゼツもよく、台詞が聞き取りやすい。殺陣のシーンも迫力があって、
動きがぴたっと決まってカッコイイ。信長を一人で守るシーンはぐっときました。
肩の力を抜いた場面ではなんだか可愛らしさもあったりして、
いろんな役ができそうな役者さんだと思いました。

さて、あっきーが演じるのは明智光秀役。
正直なところ、あっきーはミュージカルで観たいと思っているワタシ。
今回はストレートのお芝居、しかも、時代劇ってことで、
かなり心配していたんですが、よかったと思います。
堅さはあったものの、笑いにはほとんど絡まない凛とした役どころで、
光秀の天下泰平への強く一途な思い、哀しさ、そして、優しさが伝わってきた。
ダーリン曰く、あっきーはもっと肩の力を抜けばいいんじゃないか、と。

たとえ袂を分かつとも心は信長さまと共に。
(ちょっと違ってるかもしれませんが、こんな台詞だったかと)

その言葉が暗示するかのように訪れる信長との決別。
そのシーンは胸に迫るものがあった。そして、本能寺の変で見せる強さと優しさ。
稽古と同時に劇中歌を作っていったというあっきー。
それは大変な作業だったようですが、ラストの歌はよかったと思います。
(シーン的にはもう少し違う演出の方が私の好みですが。。。)

カテコはあっきーが仕切っていて、それにもびっくり~、でしたが、
なんの違和感もなくというか、メイサちゃんを後ろからしっかりと支えている、
そんな様子が伝わってきて、なんだか大人になったなと。
「スーパー・モンキー」が中止になるという衝撃的な事態を乗り越えて、
舞台の上で穏やかに笑う彼を見ていると、こちらまで嬉しくなった。

そのカテコですが、千秋楽は本当に楽しかった!
順番に役者さん達が出てきて、それぞのご紹介や挨拶、踊りがあったりと、
盛りだくさん。そして、あっきーですが、

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舞台ではこんな衣装と髪型なのね。これってトートよね?(笑)
というわけで、「最後のダンス」を歌ってくれたの~。いや、もう、サイコーでした。
聞けて嬉しかったわー♪

終演後のFCイベントも楽しかったです。
司会者の方がバリバリの大阪の方で、進行もとてもおもしろかった。
あっきーが「女信長」の台本を持ってきてくれたんですが、
これが製本されたものではなく、お稽古中にもどんどん差し替えられていく、
という話など、今観てきた舞台のホットな話題や裏話が聞けて、
おもしろかった。その中でも私が気になった話題を。ちょっと長くなります。
(メモ書きとかしてないので、記憶違いだったらごめんなさい)

ラストの歌「女信長のテーマ~Desert Rose」に出てくる歌詞のお話。
演出家さんから、この舞台を単なる男女の恋愛話で終らせるのではなく、
もっと大きな世界観にしたいという希望があって作った歌なんだそう。
だから、砂漠で咲く紅い薔薇は一人咲くのがいい、と歌う。

それで、その歌詞の中にある「薔薇」なんですが、
演出家の岡村さんには「薔薇」だけは止めてほしい、と最初は却下されたらしい。
あっきーとしては自分の中でイメージを膨らませた結果、
砂漠の薔薇、という言葉に辿り着いたわけなのでこだわりはあるんだけど、
お芝居全体を考えている岡村さんの意見には従わざるおえない。
でも、実際に歌うのは自分なわけで納得できない歌詞には変更できない。
稽古は始まっていて、役にも集中したいし、かなりジレンマがあったようですが、
再度、どうして薔薇なのか、その理由を岡村さんに説明したところ、
そういうことならとオッケーが出たそうです。

なぜ「薔薇」なのか。
これは織田家の家紋が「五つ葉木瓜(織田木瓜)」であることによります。
これ、木瓜紋(もっこうもん)と読むんですね。知らなかったー。
この「もっこう」という言葉から「木香薔薇 (もっこうばら)」に繋げた?
ような話をしていたかと。(モッコウバラは黄色か白だけど)

mokko2.jpg 織田家の家紋「五つ葉木瓜」 mizkikyo.jpg明智家の家紋「水色桔梗」

家紋の話が興味深かったので、帰ってから調べてみると、
木瓜紋はもともとは鳥の巣を図案化したものであるとか、
胡瓜(木瓜とも書く)の切り口を図案化したものだともいわれるそうです。
そして、「木瓜」といえば、そう、ボケですね。
このボケが木瓜紋のもととなったという説もあるそうです。
これがバラ科なんですよね。

「薔薇」に納得した岡村さんはラストにいきなり出てくるよりも途中に伏線というか、
これに絡む場面を増やそうということになったらしい。
それが、明智光秀が明智家の家紋である桔梗紋の話しをするくだりで、
桔梗の話の後にフロイスが「イスパ~ニアでは薔薇の花言葉は愛、
信長さまは砂漠に咲く一輪の花のようです」(合ってる?)と話すところに繋がるわけです。
なんで「砂漠」なのかは疑問だけど、あっきーの中で砂漠は戦場を意味するそう。
砂漠と薔薇の繋がりでか、途中、クレオパトラの話も出てきますね。
そんな風にお芝居が作り上げられていくのが、とてもおもしろいなと。

そして、何より久々にあっきーの笑顔が見れて、よかったなと思いました。
いい笑顔だったよ。
舞台の後の本当にお疲れのところ、ありがとうございました。
また大阪にも来てね。^^


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ぶるです

パチパチ!! すばらしぃ~!!
やはり、かのんさんのレポは分かりやすいです。
いかに、私は、アッキーの話を
聞いていなかったのか・・・(顔ばかり見てた!?)

かのんさんの、レポでまた余韻に浸れます!!


by ぶるです (2009-07-02 08:40) 

まぐろとわさび

TETSUってラルクのTETSUかなぁ・・・気になります^^

by まぐろとわさび (2009-07-03 11:13) 

魔女

相変わらず、舞台をたくさん見てますね。
私もいつかあっきーの舞台見てみたいです。
by 魔女 (2009-07-03 21:50) 

kanon

皆さま、こんばんは。nice!をありがとうございます♪
by kanon (2009-07-04 23:15) 

kanon

★ぶるさん、こんばんは。
先週は舞台にイベントにと楽しかったね。
体力不足であまりゆっくりはできませんでしたが、
合間にお付き合いいただいて、ありがとうです。
また大阪にも来てほしいよねえ。^^

★まぐわささんへ。
TETSUさんは「Bugs Under Groove」のリーダーだそうです。
ダンスがとてもお上手でした。ありがとうございます。^^

★魔女さん、こんばんは。ありがとう♪
秋には新感線のいのうえ歌舞伎があるので楽しみなのです。
(堤さんじゃないから魔女さんは観ないかな?)
あっきーの舞台。今度はミュージカルが観たいです。

by kanon (2009-07-04 23:25) 

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